会議が終わったあと、録音を最初から聞き直している。私はこれを毎週やっていました。
1時間の会議なら、聞き返すだけで1時間かかります。そこから文章にまとめて、体裁を整えて、送る。議事録が配られるのは、決まって翌日の朝でした。
- 会議中にメモを取るので話に集中できない
- 録音を聞き返すだけで会議と同じ時間がかかる
- 配るころには内容を忘れられている

議事録、まだ手で打ってるの?

録音を聞き返すところから抜け出せないんです。

そこはもう機械の仕事だよ。文字起こしをAIに任せてごらん。

会議のあとに1時間、あれが要らなくなるんですか。

そう。聞き返しの1時間が、まるごと軽減できるんだよ!

会議のたびに1時間…年間で考えると、こわいですね。

気づけただけ上出来。浮いた時間で、コーヒーの一杯でも飲みなさい。
この記事では、私が実際に使っている手順を4つのステップで紹介します。いまは会議が終わって30分後には配れています。特別な道具は要りません。無料でできる方法から書きます。
そのままコピーして使えるプロンプトも載せました。
議事録に時間がかかる3つの理由

議事録が終わらないのは、書くのが遅いからではありません。
自分の作業を分解してみたところ、書いている時間より、書く前の準備に時間を取られていました。ここを先に押さえておくと、AIをどこに使えばいいかがはっきりします。
会議中にメモを取る負担
1つ目は、会議中の負担です。
メモを取りながら話を聞くと、どちらも中途半端になります。私は「いま何の話だっけ」と聞き返したことが何度もありました。課長が聞き返すのは、正直かっこ悪いものです。
メモを手放せると、会議そのものの質が上がります。これは時短以上に大きい効果でした。
録音を聞き返す時間
2つ目が、聞き返しの時間です。
1時間の会議は、聞き返すのにも1時間かかります。倍速で聞いても30分は消えます。しかも聞きながら文字を打つので、実際にはもっとかかっていました。
ここがいちばん大きな山です。そして、AIがいちばん得意なところでもあります。
誰に向けて書くか迷う時間
3つ目は、書き分けの迷いです。
上司に出すのか、参加していない部下に共有するのか、客先に送るのか。読む人が変われば必要な情報も変わります。私はこれを毎回ゼロから考えていました。
裏を返せば、読む人を先に決めてしまえば迷いは消えます。この判断はAIに任せられます。
議事録をAIで作る4ステップ

ここからが本題です。私が毎週やっている手順を4つに分けて説明します。
大事なのは、AIに議事録を書かせるのではなく、要点を拾わせることです。丸投げすると、それらしいけれど決定事項の抜けた文章が出てきます。
- ステップ1 会議を録音する準備
- ステップ2 文字起こしにかける
- ステップ3 AIに要点を整理させる
- ステップ4 決定事項と宿題を自分で確認
ステップ1 会議の録音準備
最初にやるのは録音の準備です。
スマホのボイスメモを机の中央に置くだけで足ります。オンライン会議なら、会議ソフトの録音機能を使います。録音することは必ず参加者に伝えてください。黙って録るのは、それだけで信頼を失います。
私は会議の冒頭に「議事録用に録音させてください」と一言添えています。断られたことは一度もありません。
ステップ2 文字起こしの実行
会議が終わったら、録音を文字に変えます。
ここは自分では何もしません。無料の方法は後半でまとめました。この工程で、聞き返しの1時間がまるごと消えます。
出てきた文字はぐちゃぐちゃです。誤変換だらけで、読めたものではありません。それで構いません。次の工程で整えます。
ステップ3 AIで要点の整理
文字起こしをChatGPTに渡して、要点を整理させます。
ここでのコツは、出力の形をこちらから指定することです。「議事録にして」ではなく「決定事項・宿題・次回日程の3つに分けて」と頼みます。形を決めるほど、抜けが減ります。
誤変換が多くても、AIは文脈から読み取ってくれます。私の会社では「建材」が「県債」に化けることがよくありますが、それでも通じました。
ステップ4 決定事項と宿題の確認
最後に、必ず自分の目で確認します。
特に見るのは、決定事項と、誰が何をいつまでにやるかの2点です。この2つが正しければ、多少文章が硬くても議事録は役目を果たします。
逆に、ここを確認せずに配ると事故になります。私の失敗談は後半に書きました。
そのまま使える議事録プロンプト

私が実際に使っているプロンプトを、そのまま載せます。
使い方は角かっこの中だけ書き換えて、文字起こしと一緒に貼り付けるだけです。3つとも無料版で動きます。
要点をまとめるプロンプト
いちばん使うのがこれです。
以下は会議の文字起こしです。誤変換が多く含まれます。 文脈から補って、議事録の形に整理してください。 出力の形 1. 会議の目的(1行) 2. 決定したこと(箇条書き) 3. 宿題(誰が・何を・いつまでに) 4. 次回の予定 条件 ・推測で情報を足さない ・読み取れない箇所は[不明]と書く ・専門用語はそのまま残す [ここに文字起こしを貼る]
「推測で情報を足さない」の一文が効きます。これを入れないと、言っていないことがきれいな文章で出てきます。
決定事項を抜き出すプロンプト
急ぎのときは、決定事項だけ先に出します。
以下の文字起こしから、決定したことだけを抜き出してください。 条件 ・決まっていないことは書かない ・保留になったものは[保留]と付ける ・5つ以内に絞る [ここに文字起こしを貼る]
会議直後にこれだけ送っておくと、参加者の記憶が新しいうちに間違いを指摘してもらえます。
相手別に書き分けるプロンプト
読む人が決まっているときは、これを重ねます。
先ほどの議事録を、[読む人]向けに書き直してください。 読む人:[例 会議に出ていない部下4人] 条件 ・その人に関係のない項目は削る ・自分がやることが一目で分かるようにする ・300字以内
同じ会議から、上司用と部下用を作り分けられます。書き分けに悩んでいた時間が、ほぼゼロになりました。
無料でできる文字起こしの方法

お金をかけずに始められます。
私も最初は無料の方法だけで回していました。まず1回試して、続きそうなら有料を考えれば十分です。
スマホの標準機能を使う方法
いちばん手軽なのが、スマホの音声入力です。
- iPhoneならメモアプリのマイクボタン
- Androidならキーボードの音声入力
- 会議中ではなく、録音を再生しながら使う
精度はそこそこですが、追加費用はゼロです。まず1回、これで試してみてください。
無料の文字起こしサービス
もう少し精度が欲しいときは、無料の文字起こしサービスを使います。
無料枠は月に数十分から数時間ぶんが一般的です。週1回の会議なら、無料枠で足りることが多いはずです。
会社のルールを先に確認してください。音声を外部に送る仕組みなので、次の見出しの内容と同じ注意が必要です。
精度を上げる録音のコツ
精度は、録り方でかなり変わります。
- スマホを机の中央に置く
- エアコンの吹き出し口から離す
- 発言前に名前を言う習慣をつける
特に3つ目が効きます。「田中です」と一言入るだけで、AIの発言者の取り違えが激減しました。
議事録AIでやりがちな失敗

ここからは、私が実際にやらかした話です。
同じ失敗を避けるだけで、AIを使う価値は十分に出ます。うまくいった話より役に立つはずです。
発言者の取り違え
最初にやったのが、発言者の取り違えでした。
部長の発言を課長のものとして書いてしまい、指摘されて赤面しました。文字起こしは声の主を区別しないので、AIも当然まちがえます。
発言者を書く欄は、必ず自分で確認してください。自信がないときは、思い切って発言者を書かない形にするのも手です。
決定事項の抜け落ち
次に困ったのが、決定事項の抜けです。
会議の終わりぎわに決まったことが、まるごと落ちていました。長い文字起こしだと、後半の情報が薄くなりやすいようです。
いまは会議の最後の10分だけ、別に貼り直して確認しています。これで抜けはなくなりました。
社外秘の情報の混入
そして、いちばん怖いのがこれです。
会議には顧客名も金額も出てきます。文字起こしをそのまま貼れば、それも一緒に送ることになります。一度送った情報は取り消せません。
私は顧客名を「A社」に置き換えてから貼っています。手間はかかりますが、ここは省けません。会社のルールも必ず確認してください。
議事録AIに関するよくある質問

同僚からよく聞かれる質問をまとめました。最初につまずきやすい点ばかりです。
無料のAIでも議事録は作れますか
作れます。私も無料版から始めました。差が出るのは、長い会議をまとめたときの安定感です。1時間を超える会議が多いなら、有料を検討する価値はあります。
会議を録音してよいか迷います
必ず参加者に伝えてから録音してください。黙って録るのは避けます。私は冒頭に「議事録用に録らせてください」と一言添えています。断られたことはありません。
議事録1本にどれくらい時間がかかりますか
1時間の会議で、私はいま25分ほどです。以前は2時間近くかかっていました。減ったぶんのほとんどは、聞き返しの時間です。
オンライン会議でも同じやり方ができますか
できます。むしろオンラインのほうが音がきれいで、精度は上がります。会議ソフトの録音機能を使えば、録音の準備も要りません。
手書きメモは取らなくてよいですか
ほぼ不要になりました。ただしその場で決まった宿題だけは、いまもメモしています。あとで確認するときの答え合わせに使うためです。
上司にAIを使ったと伝えるべきですか
私は伝えています。隠して使うほうが、あとで問題になりやすいからです。「文字起こしとまとめにAIを使い、決定事項は自分で確認しました」と添えれば十分でしょう。
まとめ 会議後30分で議事録を配る

最後に、要点を振り返ります。
- 時間を奪うのはメモと聞き返しと書き分け
- AIには要点の整理だけ任せる
- 決定事項と宿題は必ず自分で確認
- 録音は参加者に伝えてから
- 顧客名と金額は置き換えてから貼る
全部をいきなりやる必要はありません。次の会議で、文字起こしまでを試してみてください。聞き返しの1時間が消えるだけで、手ごたえは十分にあるはずです。
提案書づくりの時短についてはChatGPT提案書の作り方にまとめました。あわせて読むと、書類仕事の残業がもう一段減るはずです。
私もまだ試行錯誤の途中です。うまくいった方法も失敗した話も、この先ここに書いていきます。

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